宮島一色となった2019年の夏のある日
こんにちは。モン・サン・ミッシェルで現地ツアーガイドをしている濵口謙司です。

2009年にモン・サン・ミッシェルと宮島のある広島県廿日市市の間で観光姉妹提携が結ばれてから10周年を迎えた今年。水面下ではこの記念すべき年を祝うイベントが計画されていました。
そして、7月の第1週の週末に突如として島の前に現れたのが、宮島の鳥居のレプリカ。鳥居の上部には「10 ans(10年)」とフランス語で書かれています。

この計画については1ヶ月前くらいから観光案内所の人に聞いていたのですが、まさか・・・と思っていました。そもそも、実際に許可が下りるかどうかもその時点で確かではなかったので、実物を見たときは少し感動しました。
週が明け、7月9日。廿日市市の市長率いる使節団がモン・サン・ミッシェルを表敬訪問し、調印式が行われました。
同日には、かつての学校跡地の建物には宮島や広島の食を中心としたイベントが開催され、もみじ饅頭や広島風お好み焼き、牡蠣料理などの名物が観光客に振舞われました。イベントは大盛況で、多くの人に2つの世界遺産の島のつながりを知ってもらうことができたのではないかと思います。

この記念行事には現地でのイベント会場でのお手伝いの他に、通訳とガイドとしても関わらせて頂きました。たくさんの素晴らしい出会いとともに貴重な時間を過ごすことができ、モン・サン・ミッシェルでガイドをする者として、その場に立ち会えて本当に光栄でした。

2つの島の関係はこれからも続いていきます。さらなる両者の交流の発展を祈りつつ、次の10年を見守っていければと思っています。
ちなみに、記念式典は終わりましたが、島内の至る所にある2つの島の写真を並べたパネルは夏の間はそのまま展示されるとのことです。モン・サン・ミッシェルの観光案内所によると鳥居のレプリカとともに8月26日までは見られるとのことなので、ぜひこの機会に島を歩いてパネルを探してみてはいかがでしょうか?
追記(9月1日):鳥居のレプリカの設置は8月末の予定でしたが、9月まで延長となったとのことです。